Enerpac NS-Series User Manual
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警告:人身障害を防ぐため、手や指
を切断部分に近づけないでくださ
い。
警告:操作中にナットスプリッタの移動
または再位置合わせを行わないでくだ
さい。
10. ポンプを操作して、ナットスプリッタのブレードをゆっくりと前進
させ、ナットに接触させます。ブレードとナット平面がまっすぐ
向き合っていることを確かめます。
注:
• 空 気 式または電 動ポンプの 場 合 :ブレ ード による切 断 ( 6 9
bar[1000 psi])を停止してから、ポンプの圧力レギュレータを使
用して徐々に昇圧します。昇圧する前に、十分な時間をかけてブ
レードによる切断を行います。
• 急激に昇圧すると、
ブレードが損傷する原因となります。過度の
圧力はナットスプリッタの内部リリーフ弁が開く原因となり、ブ
レードホルダの下側にあるオイルブリードからオイル漏れが生
じます。
• 大きいナットの場合、ブレードを一定の周期で後退位置に戻
し、再 潤 滑してくだ さ い 。こ れ に より、摩 擦 が 減り、ブ レ
ードの効率が高まります。
11. ナットが完全に切断されるまで、油圧をかけ続けます。ナットが
切断されると、
「カチッ」
という大きな音がします。.
12. 必要に応じて、180°
の角度でもう
一度切断して、ナットを完全に2
分割します。図10を参照してくだ
さい。.
重要:ナットを細かく切断しないでく
ださい。ナットは180ºの角度(水平)
で切断して、必ず2分割してくださ
い。2分割以上に切断すると、ナット
の金属破片が飛散します。.
13. 切断完了後:
• 単動モデル:圧力を除去して、
スプリッタブレードを戻します。
• 復動モデル:制御弁を後退位置に移動させて、ナットスプリッ
タブレードを戻します。
14. ポンプを停止します。圧力計がゼロ(0)bar/psiを指しているこ
とを点検します。
15. ナットスプリッタをナットから外します。
16. 切断したナットをスタッドから外します。
6.4 ナットを最大油圧で切断できない場合
ナットスプリッタの最大油圧700 bar[10,000 psi]でナットを切断で
きない場合、以下の手順に従ってください。
警告:ブレードを潤滑したり切断域の内側でその他の作業を
行う前に、油圧を完全に解放して、油圧ホースの接続をナッ
トスプリッタシリンダから外してください。
1. ブレード切断深さの設定が適正か確かめます。シリンダがフル
ストロークの位置でないことも点検します。
2. ブレード切断深さの設定が適正で、
シリンダがフルストローク位
置にならない場合:油圧を解放して、切断ヘッドを時計方向に完
全に回し切ります。
これにより、
ブレードがさらに1∼2mm前進
します。次に、油圧をもう一度かけて、ナットをもう一度切断しま
す。
3. 手順2が失敗した場合:油圧を解放します。ブレードおよびブレ
ードで貫通したナットの溝を再潤滑します。次に、再加圧してブ
レードが同一のナット溝を貫通するように位置を合わせます。
4. 手順3が失敗した場合:ブレードとナットの溝をもう一度潤滑し
ます。ナットスプリッタをフランジ面の上に持ち上げて、ブレー
ドが同一の溝でナットの幅のおよそ2/3を貫通するように位置
合わします。次に、圧力をかけ直します。
5. 手順4が失敗した場合:より大きな切断ヘッド(利用できる場合)
を取り付けるか、
より大きなナットスプリッタモデルを使用しま
す。ナットのサイズがより大きな装置で作業できる範囲内かどう
かを確かめます。
6.5 ナットスプリッタ使用後の処理
1. ナットスプリッタシリンダが全後退位置に戻されていることを
確認します。完全または一部前進させた場合、シリンダとポンプ
を再接続して全後退位置に戻します。システム内に圧力が残っ
ていないことを確認後、油圧ホースの接続をシリンダから外し
ます。
2. きれいな布でナットスプリッタ構成部品の汚れをふき取ります。
切断ヘッドとブレード部分には特に注意してください。
ブレード
に残った潤滑の跡を取り除きます。
3. ダストキャップを再取り付けして、
プラグをすべての油圧カプラ
に取り付けます。
4. ナットスプリッタを湿気のある状態で保管したり長期間使用し
ない場合、外面に撥水性のスプレーを吹き付けるか除去可能
な保護コーティングを施します。
5. ナットスプリッタサブアセンブリは、専用ケースに入れて保管し
てください。
7.0 切断ブレードの交換
ブレードには3つの切断エッジが付いています。エッジの内1つが損
傷したり欠けた場合、
ブレードを外して180度回転させ、新品の切断
エッジと交換して再取り付けします。
重要:すべてのエッジが磨耗している場合、ブレードを交換します。
摩損または損傷したブレードは研がないでください。
以下の手順に従って、
ブレードを交換します。図11を参照してくださ
い。
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① ボール戻り止め
② ブレード (取り外し)
③ ブレード (取り付け)
図 11、切断ブレードの交換
1. ナットスプリッタシリンダが全後退位置に戻されていることおよ
び圧力計がゼロ(0)bar/psiを指していることを確認します。油圧
ホースの接続をシリンダカプラから外します。
2. ブレードをホルダから入れてスライドさせ、ヘッドの下側に通し
ます。
ブレードが固着している場合、
ブレードの上面を軽く叩い
て、ボール戻り止めメカニズムから離します。
注意:ブレードの取り扱いには注意が必要です。破砕したエ
ッジは尖っているので、危険です。ブレードを取り外し/取り
付ける際は、手に適切な防具を着用してください。
図10、2分割