用途について, 各部の名称, セット方法 – Petzl PANTIN User Manual
Page 20: ロープのセット方法, 機能の確認, ケイビング式ロープ登高, アーボリスト式ロープ登高, 一般注意事項
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B02 PANTIN
B025000B (020608)
(JP)日本語
図に示された使用方法の中で、×印やドクロマークが付いていないものだけ
が認められています。 最新の取扱説明書はウェブサイト(www.alteria.co.jp)で
参照できますので、定期的に確認してください。
疑問点や不明な点は(株)アルテリア(TEL04-2969-1717)にご相談ください。
フットアッセンダー
1. 用途について
『パンタン』
(左足用および右足用)は個人保護用具(PPE)ではありません。
『パンタン』はロープ登高をより効率的にするための器具です。 体をまっすぐ
に保ち、ロープ登高を楽にするための器具であり、墜落を止めるための器具
ではありません。
ホール(本体に開いている穴)は、持ち運びの際に器具をハーネス等にクリップ
するために使用します。
ランヤードを取り付けて自己確保等に使用しないでください。
製品に表示された破断強度以上の荷重をかける使用や、本来の用途以外での
使用は絶対に避けてください。
警告
この製品を使用する高所での活動には危険が伴います。
ユーザー各自が自身の行為、判断についてその責任を負うこととします。
使用する前に必ず:
- 取扱説明書をよく読み、理解してください
- この製品を正しく使用するための適切な指導を受けてください
- この製品の機能とその限界について理解してください
- 高所での活動に伴う危険について理解してください
これらの注意事項を無視または軽視すると、重度の障害や死につながる場合があ
ります。
責任
警告:使用前に必ず、
「用途について」の欄に記載された使用用途のトレーニン
グを受けてください。
この製品は使用方法を熟知していて責任能力のある人、あるいはそれらの人
から目の届く範囲で直接指導を受けられる人のみ使用して下さい。
ユーザーは各自の責任で適切な技術及び確保技術を習得する必要があり
ます。
誤った方法での使用中及び使用後に生ずるいかなる損害、傷害、死亡に関して
もユーザー各自がそのリスクと責任を負うこととします。 各自で責任がとれな
い場合や、その立場にない場合はこの製品を使用しないで下さい。
2. 各部の名称
(1) カム (2) ホール (3) ストラップ
主な素材:アルミニウム合金(フレーム)、クロムメッキスチール(カム)
3. 点検のポイント
毎回、使用前に
製品に亀裂や変形、傷、磨耗、腐食等がないことを確認してください。
毎回、使用前に、ストラップやフレームの磨耗具合およびカムの状態(スプリン
グおよび軸の部分も)を点検してください。
警告:カムの歯が欠けている『パンタン』は使用しないでください。
警告:異物によってカムの動きが妨げられないように注意してください。
4. セット方法
足の内側に取り付けます: ストラップは履いている靴にあわせて調節でき、ま
た高さの調節も可能です(低い位置にすると力が伝わりやすく、高い位置にす
ると動きやすくなります)。
5. ロープのセット方法
カムを押してロープをセットしてください。 膝を曲げて足を後ろに上げることに
より、手を使わずにロープを外すことができます。
6. 機能の確認
器具をロープにセットし、荷重がかかる方向に引いてカムがロープをロックす
ることを確認してください。
7. ケイビング式ロープ登高
ロープクランプの『クロール』および『アッセンション』と併せて、右足用の『パン
タン』を使用することをお勧めします。
アドバイス:フットループは伸縮性のあるバンド等で左足に固定します。 歩い
て移動する際は、カラビナでギアループにクリップします(図参照)。 この方法
で左足用の『パンタン』を使用することはお勧めしません。リビレイの通過が
複雑になります。
- 両足を同時に使っての登高
両足で同時に立ちこみます(より楽な登り方です)。
- 左右の足を交互に使っての登高
片足ごと交互に立ちこみます(速く登ることができます)。 動きやすくするため、
ショルダーストラップは緩めにしてください。 この方法はより体力を必要とし、
またしっかりとトレーニングを積む必要があります。 初めてこの方法で登るとき
は、壁面に接することができる場所で行うとより簡単です。
8. アーボリスト式ロープ登高
2個の『パンタン』
(右足用と左足用)とハンドル付ロープクランプ『アッセンツリ
ー』を使用したダブルロープテクニックで登ります。
9. 一般注意事項
耐用年数
警告:以下にあげるような極めて異例な状況においては、1回の使用で損傷が
生じ、その後使用不可能になる場合があります:化学薬品との接触、鋭利な角
との接触、極端な高/低温下での使用や保管、大きな墜落や過荷重等。ペツル
製品の耐用年数は以下の通りです:プラスチック製品、繊維製品は最長で製造
日から10年。 金属製品には特に設けていません。
ただし、下に記された?廃棄基準?の内一つ以上に該当する場合や、技術や基
準の進歩を反映した新しい器具との併用に適さないと判断される場合は直ち
に廃棄してください。
実際の耐用年数は様々な要因によって決まります。例:製品を使用する環境、使
用の頻度、状況、ユーザーの能力、保存やメンテナンスの状況等
製品に損傷や劣化がないか定期的に点検してください。
安全のため、使用前、使用中の点検に加え、専門家による綿密な点検を定期
的に行う必要があります。 綿密な点検は少なくとも12ヶ月ごとに行う必要があ
りますが、 必要な頻度は、使用の頻度と程度、目的により異なります。 また、各
PPEユーザーが用具の使用履歴を把握できるようにするため、各ユーザーが専
用の用具を持ち、未使用の状態から管理することをお勧めします。 用具をより
よく管理するため、製品ごとに点検記録をとることをお勧めします。 点検記録
に含める内容:用具の種類、モデル、製造者または販売元の名前と連絡先、製
造番号、識別番号、製造年、購入日、初めて使用した時の日付、ユーザー名、その
他の関連情報(例:メンテナンス、使用頻度、定期点検の履歴、点検日、コメント、
点検者の名前と署名、次回点検予定日) 詳しい点検記録の見本はwww.petzl.
com/ppeを参照ください。
廃棄基準
以下のいずれかに該当する製品は以後使用しないでください:
- 使用前、使用中の点検、または定期点検において使用不可と判断された
- 大きな墜落を止めた場合や、非常に大きな荷重がかかった
- 完全な使用履歴が分からない
- プラスチック製品または繊維製品で、製造日から10年以上経過した
- 製品の状態に疑問がある
使用しなくなった製品は、以後使用されることを避けるため廃棄してください。
新しい技術および器具の発達
製品が、システムの中での使用に適さないと判断され、実際の耐用期間が過ぎ
る前に廃棄される場合の理由は様々です。 例:関連する基準、規格、法律の変
更、新しい技術の発達、他の器具との併用に適しない等
改造と修理
製品の機能を損ねる危険性があるため、ペツルによって認められた場合を除
き、製品の改造および修理を禁じます。 ペツルの認めない改造を行った場合、
製品の機能を損なう危険性があります。
ペツル工場以外での修理は認められません。 修理が必要な場合は、(株)アルテ
リア(TEL:04-2969-1717)にご相談ください。
持ち運びと保管
使用後は乾燥させて袋に入れて保管してください。
紫外線、湿気、化学薬品等を避けて保管してください。
トレーサビリティとマーキング
製品に付いているマーキングを消したり、タグを切り取ったりしないでくださ
い。 製品に記載されたマーキングが、使用期間中識別できる状態にあるよう
注意してください。
保証
この製品には、原材料及び製造過程における欠陥に対し3年間の保証期間が
設けられています。 ただし以下の場合は保証の対象外とします:通常の磨耗や
傷、酸化、改造や改変、正しくない保管方法、メンテナンスの不足、事故または
過失による損傷、不適切または誤った使用方法による故障
ペツル及びペツル総輸入販売元である株式会社アルテリアは、製品の使用か
ら生じた直接的、間接的、偶発的結果またはその他のいかなる損害に対し、一
切の責任を負いかねます。