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ターボエンジンのチューニングにおけるエンジン周辺装置の適正化について, リサキュレーションバルブ改造(社外ブローオフバルブの装着)を行う場合の注意 – Tomei Powered ARMS M7960 User Manual

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ターボエンジンのチューニングにおけるエンジン周辺装置の適正化について

リサキュレーションバルブ改造(社外ブローオフバルブの装着)を行う場合の注意

リサキュレーションバルブとはブローオフバルブとも呼ばれますが、その役割は「再循環バルブ」であり、
近年のターボ車にとっては、ほぼ純正でも装着されています。これはエアフロメーター(センサー)を使用する
エンジン制御システムとして必要な機構であるからです。ホットワイヤ式を採用したエアフロメーターは配管に
流れる空気の量を、エンジン側に吸い込まれる一方向のみを検出しECUに伝達していますが、ターボで過給
されている状態から急激にアクセルを全閉にするなどの走行を行った場合、大量の圧縮空気は一瞬では
ありますが配管の中で行き場をなくし、空気はエアフロメーターへ吹き返してしまうといった現象が発生します。
その間、エアフロメーターは計測不能となりECUに正しい信号を送信できなくなります。
このような状態を防ぐため、リサキュレーションバルブが機能し、空気をターボの吸い込み側に戻す役割を
しています。しかしながらアクセルオフ時の気流音を楽しむためにリサキュレーションバルブの配管をターボの
吸い込み側に戻さず、大気に解放することが行われることがあります(ブローオフ大気解放)。
ですがエアフロメーターで吸入空気量を検出するエンジン制御システムを採用しているエンジンにおいて、
これは誤った使い方であり、条件によってはアクセルオフ時にエンジンがストールしたり、プラグのかぶりと
いったトラブルにつながる為危険です。また、カムシャフト交換ではオーバーラップを大きくして全域高出力を
果たしたエンジンの場合、アイドリング特性がノーマル時に比べ悪化する為、リサキュレーションバルブが
正しく機能していないと必ずエンストにつながります。

全開からのアクセル全閉時、配管内の圧縮された空気が
逆流します。エアフロのセンサーには逆方向の空気が流れ
誤作動を引き起こします。

リサキュレーションバルブが無い場合

ターボチャージャー

IN

EX

エアフロ

スロットルバルブ

全開からアクセル全閉時、大量の空気はリサキュレーションバルブから吸い込み側に循環します。エンジンに
吸い込まれるわずかな空気のみをエアフロメーターのセンサーが吸入空気量として計測し、ECUに伝達します。

全開からアクセル全閉時、アクセル全閉にもかかわらず大気解放によりエアフロメーターには大量の空気が
通過します。これによってECUに対して大量の空気が流れているという信号を入力し、結果的にオーバーリッチ

でエンストが発生します。

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リサキュレーションバルブ大気開放

正常なリサキュレーションバルブ

ターボチャージャー

IN

EX

エアフロ

エアクリーナー

スロットルバルブ(閉)

リサキュ
レーション
バルブ

負圧
(アクセルオフ)

ターボで過給した
過剰な空気

アイドリングに
必要な空気

リサキュ
レーション
バルブ

スロットル
バルブ(閉)

大気開放

負圧
(アクセルオフ)

大気開放

EX

IN

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