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Tomei new-concept バルブスプリング特徴 – Tomei Powered VALVE SPRINGS User Manual

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■TOMEI NEW-CONCEPT バルブスプリング特徴

(L4/6を除く)

●改良型シリコンクロムオイルテンパー線

シリコンクロムオイルテンパー線材をさらに進化させた改良型を採用し、最適な設計と合わせることで、
“①ジャンプ”や“②バウンス”の発生を抑え最高回転数を上昇させました。また、“③疲労限度”を上昇させました。

●多段不等ピッチスプリング

1本のスプリングの中で、バネレートを数段組み合わせることで、固有振動数を飛躍的に高くする設計思想。
共振を起こりにくくし、“④サージング”の抑制効果を向上しました。

●窒 化

スプリングに窒素を浸透させ、表面に大きな圧縮応力を残留する表面処理法です。
ハイリフトカムシャフトに対応した“疲労限度”を確保するために採用しました。

●ショットピーニング

スプリングの表面に小さな鋼球を高速で無数に打ち付ける作業で、ばねの表面に圧縮の残留応力を形成させ、
“疲労限度”を増す工程です。従来から実施されているものを、設計変更に併せて最適値に変更しました。

●ホットセッチング

高温状態のスプリングに実際に使用する荷重以上の大きな荷重を加え、永久変形を生じさせる工程です。
長期に渡り最高の性能を確保するため“⑤へたり”を防止しました。

①ジャンプ

高回転時、バルブがカムの回転に追従できずに勝手にリフトし、その後戻るときに
カム面に激突しそのまま収まらずに跳ねる現象

②バウンス

バルブが戻ったときにバルブがバルブシートに密着せずにショックで跳ね返り、何回か
繰り返す現象

③疲 労

スプリングの繰り返し作動中に折損が発生すること。振幅の大小に関係する(リフトが

 (つかれ)

大きいと疲労しやすい)。

④サージング

バルブスプリングの素線が振動を起こし(共振)、ばね全体が激しく振動したり、

 (サージ) バネの中で波が往復するような振動となる現象

⑤へたり 使用中にスプリングの荷重(自由高さ)が減少してしまう現象。作動中の最大応力、

使用時間に関係する。

●楕円線材の採用 ※4G63、VQ35、VR38DETTのみ 

線材を楕円形状とすることで線間の密着長を短縮し高リフトのカムに対応を可能にしました。

一般的な線材の断面

楕円線材の断面

伸長時

収縮時

伸長時

収縮時