シリンダーボーリング, 構成部品の確認 – Tomei Powered EJ22KIT/FORGED CRANKSHAFT User Manual
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構成部品の確認
EJ22KIT、EJ22KITコンペティションモデルの構成はクランクシャフト、コンロッド、ピストンキットのセットです。
各22KIT(EJ22用ピストンキット単体)では、下記の部品がピストン数量分あることを確認してください。
ピストン本体
トップリング
ピストンピン
セカンドリング
ピンクリップ
オイルリング
注
意
■本品は自動車競技専用です。サーキットや公道から閉鎖されたコース内に限って使用してください。
■自動車競技という特殊用途に用いる為、取り付けは特別の訓練を受けた整備士が、
設備の整った作業場で実施してください。
■取り付けの際は、適正な工具と保護具を使用しないとけがにつながり危険です。
■必ず富士重工業の発行する整備要領書の指示に従い脱着を行って下さい。
EJ22KITでは付属された「H断面コンロッド取扱 説明書」を併用してください。
■本品を装着する際に、各部品間の干渉を避けるため部品の加工が必要です。
■指定したエンジン以外への取り付けはできません。指定したエンジン以外に取り付けると各部が適合せず、
本品、およびエンジン本体を破損します。
■本品は高回転、高出力に対応する強度を十分確保していますが、本品、および他の部品に関わる負荷は、
エンジンの運転条件や各部品の組み付け、調整状態により変化します。
性能の追求については綿密な計画と、精度の高い組み付け調整を行ってください。
■エンジンオイル量、及びオイルの漏れ、にじみは運転前に必ず点検を行ってください。
■本品を装着する事によってエンジン出力が向上するため、駆動系、サスペンション、ブレーキの再設定が必要です。
本品にはそうした部品は付属していませんので車輌にあわせて準備・設定を行ってください。
装 着
本書では当製品を装着する場合において必要な加工、調整の値および注意点のみ記載しています。
1
1
1セット
1
1
2
2
本書では当製品を装着する場合において必要な加工、調整の値および注意点のみ記載しています。
ノーマルパーツの取り外しや基本となる組み付けは、富士重工業発行の整備要領書に従って作業を行ってください。
また、当社H断面コンロッドを使用される場合は、同梱された「H断面コンロッド取扱説明書」を参照してください。
1.シリンダーボーリング
当キットのピストンキットを使用する場合は、ノーマルサイズに対して0.5mmオーバーサイズとなりますので
シリンダーのボーリングが必要です。
① ピストンスカート部外径と、ピストンクリアランス規定値から
各シリンダボア内径を求めてください。
② ボーリングを実施してください。
シリンダーのボーリング及び、測定時にはダミーヘッドを使用してください。
③ シリンダーボーリング終了後、シリンダーゲージを使用して
クリアランスが規定値内にあることを確認してください。
④ ボーリングを行うと、ボア下端にバリが生じます。
ボア下端の全周にわたり、ヤスリかオイルストーンでR0.3
程度の面取りを実施してください。
クリアランス規定値
(mm)
0.035~0.045
シリンダボア内径=ピストンスカート部外径+ピストンクリアランス規定値
【ピストンスカート部外径測定】
ピストンスラスト方向ピストンスカート部最下部より
10ミリ部分で測定
規定値
R 0.3
10mm
スラスト方向
縦軸方向
上面より
約10mm下
センター
下面より
約10mm上
規定値
R 0.3
下面より
約10mm上
2