Dell PowerVault 132T LTO/SDLT (Tape Library) User Manual
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テープドライブとライブラリのパフォーマンスに関する考慮事項
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ドライバおよびファームウェア。SCSI またはファイバーコントローラとテープドライブに
最新のドライバとファームウェアがインストールされていることを常に確認してください。
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から該当する Dell PowerVault テープ製品用の最新のドライバと
ファームウェアをダウンロードします。
テープドライブとハードドライブを別々のホストバスアダプタ(HBA)の別々のコント
ローラ(内蔵または外付け)に取り付けます。コントローラの性能によっても多少左右さ
れますが、テープドライブの HBA とハードドライブの HBA を別々にして最大のスルー
プットを確保しておくことが最善です。オンボードのデュアルモード SCSI/RAID コント
ローラは、ほとんどが 1 つのプロセッサを共有するため、これらのコントローラは RAID
アレイとテープドライブの間で帯域幅を分け合う必要があります。そのため、1 つのコント
ローラがハードディスクとテープドライブの間の読み取り / 書き込みを処理するだけでな
く、必要なパリティ情報を計算してハードドライブに書き込んでいます。RAID アレイとパ
リティバイトの詳細については、「ハードウェア RAID 構成に関する考慮事項」を参照して
ください。
ドライブヘッドの汚れ、または古いメディア。テープドライブヘッドが汚れていたり、メ
ディアが古かったりすると、エラー率が高くなり、その結果、読み取り / 書き込みの速度が
低下する場合があり、ドライブがテープ上のブロックの書き換えや再読み取りを試みるた
びに、パフォーマンスが低下します。読み取り / 書き込みのエラーが一定のしきい値に達す
ると、ドライブは通常、クリーニングを要求します。ドライブヘッドのクリーニングは、
要求時か、または定期的に行うことが重要です。
メディアが古くなったり使いすぎたりすると、不良ブロックが発生する可能性が高くなり
ます。LTO メディアの標準的な寿命は、テープ全体の読み取り / 書き込みで約 75 回です。
スピードマッチング。最近の LTO ドライブは、ドライブに送り込まれるデータの速度の低
下が、圧縮されていないデータの最大転送速度の約 2 分の 1 までなら、速度を一致させま
す(スピードマッチング)。データがドライブに送り込まれる速度がスピードマッチングの
下限を下回ると、ドライブは停止して、バッファが満たされるのを待ち、巻き戻し、バッ
ファへの書き込みを試みる必要があります(この動作は「バックヒッチング」と呼ばれて
います)。
たとえば、Dell PowerVault 110T(LTO2 および LTO3)テープドライブが LTO-3 メディア
に書き込みを行う際には、スピードマッチングの下限は 30 MB/ 秒です。ホストサーバーが
データを送り込む速度が 20 MB/ 秒なら、ドライブはバッファが満たされるのを待つ間、
「バックヒッチ」します。この場合、有効なスループットは 20 MB/ 秒未満の値となります
(おそらく、15 MB/ 秒に近い値)。